カビの菌は本来とても小さく、目に見える大きさではありません。
しかし、カビの好む環境に長く放置することで菌糸が大きくなり、目に見える大きさになることで初めて〝カビが生えている〟と認識されることになるため、カビが目で確認できるという時点でカビの胞子は無数に空気中に漂っている状態だと言えます。
カビの広がりをおさえ、発生を抑えるためには、カビの好む条件を回避することがポイントです。

湿気に注意

風呂場・洗濯機・トイレ・キッチンまわり・布団やマットレスに発生するのが〝黒カビ〟黒カビは湿度の高いところを好んで発生するため、換気をしっかりする、風通しをよくする、除湿器や乾燥機を活用するなどして、なるべく湿気がこもらないように工夫することが大切です。

カビのエサを減らす

石鹸かす石鹸カスや垢はカビのエサになるため、浴槽や風呂場の床などは使用後にしっかりと湯(45℃以上)で流すだけでもカビの発生を抑える効果があります。
またタテ型の洗濯機の場合は気温の低い季節には粉状の石鹸がとけにくくなるため、溶け残りをエサにカビが増える可能性が高くなると考えられます。
なるべく溶け残りを出さないため、風呂の残り湯などを使用するか、液体洗剤に切り替える、などの方法でカビの発生を抑えることができます。





発生する時間をなくす

カビの胞子は目に見えませんが、胞子が一定の時間(48時間位)カビにとって都合のよい条件で放置されることによって着床し、カビとして発生するため、カビの胞子が着床する前に水で流す、換気するなどをし、胞子が根付くのを防ぐことでカビの発生を防ぐことができます。

防カビグッズを使う

241399風呂場などに使用できる燻煙剤などを使用すると、目に見えないカビの胞子を死滅させることができるため、カビの発生をおさえることができます。
洗い流すタイプのカビ取り剤とは違い、カビを死滅させるための薬剤が浴室の壁などに付着している状態になるため、幼児や皮膚の弱い人がいる場合は注意が必要です。

 

 

 

ピンクぬめりはカビ発生の指針に

水場でよくみられるピンク色のぬめりはカビではなく〝ロドトルラ〟という菌の一種で、カビよりも早く増える特徴があります。
この菌でアレルギーや病気になる可能性はほぼないと言われていますが、このピンクのぬめりが発生する条件はカビと同じ条件であるため、ピンクのぬめりがある場所にはいつカビが発生してもおかしくない、と言えます。
ピンクのぬめり(このぬめりもカビと同様エタノールで死滅させることができます)を発見したらカビ対策が不十分だと考え、エタノールで除菌するなどして早めに対処する必要があるでしょう。